勝手にふるえてろ

ご存知、綿矢りささんの「勝手にふるえてろ」を読みました。

文庫版の表紙のかわいさとタイトルのギャップにやられてしまい買ってしまいました。所謂ジャケ買いです。
中学生のときに「蹴りたい背中」を読んで、わからん、、、と思っていた人間なので何年ぶりかの綿矢りささんの本でした。眠いときに本を読むもんじゃないと教えてあげたい。

競争が私たちの栄光を作ったんのだということを述べていて

でも疲れたな。

でためらいもなくぶった切られたとき
この本好きだ。と思いました。

そこからはすらすらと止まらず読みました。
イチへの長い片想いの描写は 特技:不毛な片想いの私には少しつらかったです。好きなものは好き、好かれないということは嫌いになる要素ではありません。
何も思わなかったただのクラスメイトだった子が背景だった人が名前を持つ。意外な結末と思う人もいるかもしれないけど"自身の中で名前を持つ"ということを書いた本と思えば何も意外性はないはず。その経験は誰にでもあるのだけれどそれをうまく文章で表現した綿矢りささんはすごい。
イチは一宮くんのあだ名なんですよね。ミスディレクション

最後まで楽しかったです。
もう一度蹴りたい背中を読みます。